ランボー年譜
ランボーの詩を読み始めた方のために、詩人ランボーと、ランボーと特に関係の深かった詩人ヴェルレーヌの簡単な紹介、およびランボーの年譜を掲載します。
アルチュール・ランボー
Jean-Nicolas Arthur Rimbaud 1854-1891
19世紀フランスの詩人。文学史的には象徴派に分類されることが多い。北東フランス、シャルルヴィル生まれ。現存するフランス語の詩は15歳からのもの。錯乱により未知に到達するという「見える者(見者) voyant 」の詩論(1871)を主張。詩人ヴェルレーヌの招きによりパリに出、ヴェルレーヌと同性愛の関係となり、ブリュッセル、ロンドンを共に放浪。ヴェルレーヌとの別れ話がこじれて、ヴェルレーヌに左手首をピストルで撃たれ、決別(1873)。代表的な作品は『地獄での一季節(地獄の季節)(1873)』、『イリュミナスィオン(1872-1874)』。20歳で詩を放棄し、その後、アフリカに渡り、貿易商人となる。右足の骨肉腫が悪化し全身転移癌となり、フランス、マルセイユの病院で死去。
ポール・ヴェルレーヌ
Paul-Marie Verlaine 1844-1896
19世紀フランスの詩人、象徴派。北東フランス、メッス生まれ。ボードレールの影響を受けた処女詩集「土星びとの詩(サチュルニアン詩集)(1866)」により若くしてパリの詩壇で認められる。9歳年下のマチルド・モーテと結婚(1870)するが、ランボーをパリに呼び、同性愛の関係となり、家庭(妻・息子)を捨てて、ブリュッセル、ロンドンを共に放浪。ランボーとの別れ話がこじれて、ランボーの左手首をピストルで撃ち(1873)、2年間の禁固刑を受ける。服役中にマチルドとの離婚が成立、キリスト教(カトリック)に回心。教職などをしながら詩人としての活動を再開。「呪われた詩人たち」などに、ランボーの詩を紹介。代表的な作品は「艶なる宴」「よき歌」「言葉なき恋歌」「英知」など。パリで死去。
アルチュール・ランボー年譜